南アルプス市芦安地区は、市名の由来である南アルプスの山々(北岳・仙丈ケ岳・鳳凰山系など)へ入山する拠点(夜叉神峠や広河原など)として知られ、夏のシーズンにはたくさんの登山者が訪れます。集落の中央には南アルプスを源流とする御勅使川(みだいがわ)が流れています。御勅使川は、下流部で扇状地を形成しており、かつて甲斐の武将武田信玄が洪水を防ぐために行った治水跡は歴史的にもよく知られています。
芦安小学校は、このような豊かな自然に囲まれた標高660mの山あい、御勅使川の岸辺に建っています。明治7年の4月、名取直衛氏の土蔵を借用して教舎とし、源学校芦安支校が創設されました。その後、明治18年4月に県の認可を経て「芦安尋常小学校」と称し、この時を創立記念日としています。令和23年には、ユネスコスクールに認定され、自然環境の保全と持続可能な社会のあり方について考える基礎的能力の育成を目標とし、活動を進めています。
かつては200名以上在籍した時期もありましたが、一次産業の衰退と共に、現在は当時の10分の1ほどの小規模校となりました。しかし、「学校は小さくても中身の濃い教育」をモットーに小中一貫校として特色ある教育活動を進め、児童生徒の健やかな成長を図っております。今後も、子供たちの生きる力の育成に向け、職員一丸となって教育活動を行ってまいります。本校の教育活動へのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
南アルプス市立 小中一貫校 芦安小学校 校長 松田 晃一